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ジャパンライムでは、スポーツや教育分野だけでなく、医療、歯科、獣医等の技術者の方に向けて幅広い商品をお届けしております。
今号では、ジャパンライムの歯科DVDにご出演いただいている歯科衛生士の北原文子氏にお話をいただきました。是非ご覧ください!
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みなさんこんにちは。歯科衛生士の北原文子です。
今回はお口の健康をテーマにお話してまいります。
お口の悩み…というと「むし歯」や「歯周病」など、自分でも気にされている方も多いかと思いますが、
今回は、知っていそうで知らない「口呼吸」についてお話していきたいと思います。
実はこの口呼吸、多くのデメリットがあるのをご存知ですか?
健康面だけではなく歯の着色や顔のたるみなど美容面にも影響してしまうときいたら、放っておけないですよね。
最近は固いものを食べる機会が少なくなったことにより口の周りの筋肉が落ちて、口が自然と開いてしまうことで口呼吸になる人が多いそうです。
また、携帯電話やゲームをする時間が多く、下を向いている姿勢をとっていることも口呼吸の原因です。
この口呼吸、病気の原因になるなど多くのリスクを秘めており実は意外と厄介なのです。
まず、はじめに下記の質問チェックをしてみましょう。
どうですか、いくつチェックがつきましたか?どこかにチェックされたあなたは口呼吸の可能性があるので要注意です!では、
口呼吸だと具体的にどんなことがあるのでしょうか。
口呼吸はどんなリスクがあるのか、また治すことができるの?についてお話します。
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口臭の原因の一つは口腔内で細菌が繁殖し増加することが挙げられます。
口腔内の細菌が唾液や血液、食べたものを分解し、その際に発生するガスが口臭のもとになるのですが、
口呼吸によって口の中が乾燥し、乾いてしまうと細菌をやっつける効果のある唾液が減少します。
それによって口腔内細菌の働きをさらに活発化させてしまい、口臭を増加させます。
口のにおいは自分ではわかりにくいもの。知らず知らずのうちに増加させてしまっていては大変です。
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唾液には殺菌効果だけでなく歯にミネラルを与えて初期の
虫歯を修復してくれる石灰化作用の働きもあります。
いわゆる虫歯から歯を守ってくれるのです。しかし口呼吸による唾液の減少で細菌が増殖すると口臭だけでなく、虫歯や歯周病の原因にもなります。
また、唾液の減少は歯の乾燥を引き起こし歯の汚れを落としにくくすることから歯が着色しやすくなります。
口呼吸が口腔内のあらゆるトラブルを引き起こしたり悪化させたりする原因となってしまいます。
歯磨きをしているだけでは原因を取り除くことはできません。
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鼻呼吸の場合は鼻毛や鼻の粘膜がフィルターとなり、
細菌をシャットアウトしてくれて吸い込んだ空気を保湿して体内に送り込むことによって細菌からガードできますが、
口呼吸の場合は細菌が直接気管に侵入するため風邪をひきやすくなります。
全身に関係してくるなんて、放っておけませんね。
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口呼吸の人は、舌の位置が正常な位置よりも後ろにある場合が多く、
舌が軌道を塞いでしまうことがあるため睡眠時無呼吸症候群となる危険性があります。
また、いびきを引き起こす原因にもなりますので大切なパートナーの睡眠の質もさげてしまうとか…。
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口呼吸により常に口が開いているため舌の位置が下がり、歯が下に押されることにより歯並びが悪くなります。
また、口周りの筋肉の衰えによりたるみやあごの成長の衰えに影響を与えます。
美しい口元は若々しさを引き上げてくれます。また顔うつりが明るくなりますので元気な印象を与えます。
このようにリスクだらけの口呼吸を改善し、鼻呼吸にするにはどうしたらよいのでしょうか?
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まずは意識をすること。無意識に開いてしまう口を閉じ、鼻で呼吸するよう意識していきましょう。
会社などで仕事をしている方は、パソコンに「口を閉める」「口で呼吸!」などと書いた付箋を貼り付けておき、気がついたら口を閉じるようにしましょう。
歯科医院でお仕事されている方は、消毒室や、従業員トイレなどに貼って意識するようにしてみましょう。
これが意外と効果があります!車での移動が多い方も車内に一枚!貼ってみましょう。
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舌を唇の裏と歯ぐきの間に入れて、左上から右上、右下から左下へ舌をくるくる回します。
これを右回り、左回り30回ずつやります。しかも割と早めのスピードで回します。
舌の付け根がつりそうになってしまう方もいるくらい、やり始めはつらいかもしれませんが、続けていくことでスムーズにできるようになります。
この体操は、顎のたるみにも効果的ですのでお試しください。口の周りの筋肉を鍛えることにより口呼吸を改善します。
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口を閉じてガムを噛むことで、噛んでいる間は自然と口呼吸になります。
また、ガムを噛んでいる最中に上あごと舌でガムを潰す動作を取り入れることで舌の筋肉が鍛えられ、低舌位が解消され舌の位置が正常になります。
ガムは虫歯にならないよう糖分の多いものはさけ、歯にいい成分が配合されているガムを噛むようにしましょう。
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口の周囲や舌の筋肉以外にも鼻のつまりなどによる口呼吸など他にも口呼吸には原因があります。
上記の方法で改善しないときには耳鼻科で受診し医師に相談してみると良いでしょう。
さあいかがでしたか。口で呼吸するのが当たり前だと思っていましたが、実は気づいたときに、お口ぽかん。となっているかもしれませんね。
気づいたときから変化のスタートです。できることから始めて美しく健康な口元を手にいれましょう。
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