【はじめに】
「一本、芯が通った人」や「腹が据わった人」などの人に対する表現や「胸が高鳴る」「胸
が暖かくなる」「頭に血が上る」など身体の部分を使った表現が使われる事があると思います。
これらの言葉にはちゃんした意味があり、今回挙げた中で言えば「腹が据わった人」は小さ
い事に動じず、どっしりとして落ち着きがある人との意味合いがあります。また「丹田」と
いう言葉が数百年も前から使われており、「丹田がある」と「腹が据わる」という言葉は同義
語として使われてきました。
しかし「丹田」というものは解剖学的には存在する物ではありませんが昔からあるものと
して使われて来ました。体軸理論を提唱した高岡英夫氏はこれらの言葉を身体意識として解
明してきました。
身体意識には様々な構造があり、意識が形成された周りの筋肉は自然に活動されていきます。
【概要】
頸椎疾患や頸部痛がある患者様は頸椎の不安定性があり、異常可動性があり、また痛みによ
り頸長筋や後頭下筋群などのインナーマッスルの萎縮があると言われています。その為、そ
れらのインナーマッスルに対しアプローチし、頸椎の安定性を確保する事が求められてきま
す。しかし、頸部のインナーマッスルを収縮させる事は出来ても、動作の中で機能させる事
に難渋する事が多々ありした。
その為、今回は体軸理論の身体意識を臨床に応用し、頸部痛、頸椎疾患の原因とされる頸
椎周囲のインナーマッスルに対するアプローチを行いました。
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