時に患者さんは,私のちょっと先のなりたい未来に対する今の課題をもってやってくる.「こ
の分野,勉強したいと思ってたんだよなぁ。」「この前,うまくいかなかったパターンだ…」こ
の課題をクリアすれば,セラピストとしても人としても成長できる.そういった壁を目の前
に持ってきてくれる.本当にありがたく,その臨床は楽しいものとなる.
今回,変形性股関節症後,骨切り術を施行し約1 年半が経過したが,荷重時痛に悩む症例
を担当した.
即時的な結果は出たとしても,対象者を主体とした長い時間軸で捉えた場合,何の解決に
もなっていないことを実感した.持続的な効果,本当の意味での“ 結果” を出すには,対象者
との目標,治療効果,自己効力感の共有が不可欠だと考えた。
原因(痛み)そのもの対する治療や,セラピストによって変わった身体で解決とするので
はなく,痛みが減った今からの行動はどうする,痛みがでてきた時は,先の未来はどうする,
などといった動的な対応が求められる.
痛みをとる手段(技術),そこに至るまでの推論を持ち合わせるのはセラピーとして当然の
ことである.次の次元として,対象者の行動・未来を良い方向に持っていくには,気づくコ
コロと感じる身体を引き出すことが大切である.
当日は症例を通し,臨床における佐久田なりの負けない想いとカタチを提示し,皆さんと
ディスカッションできれば幸いです.どうぞよろしくお願いします.
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